取引手数料はネットワーク上の取引サイズ(データ)で決まる

紙幣や硬貨が存在しないビットコインの正体とは、ブロックチェーンの中に格納される取引データです。取引データとはコインが採掘されてから自分の手元に届くまでの間に経た各アドレス間の取引記録(トランザクション)です。採掘されてから間もないコインはデータ量が少ないですが、古いコインは大量のデータを抱えていることになります。
ビットコインを送金(取引)するためには、トランザクションがブロック内に格納されて承認される必要があります。ブロックを作成するマイナーには、採掘されたコインとブロックに格納したトランザクションの送金手数料が与えられます。
送金手数料は送金する金額ではなく、トランザクションに格納されるデータ量によって算出します。一般的に1バイトあたり10~100satoshiが送金手数料としてマイナーに支払われています。1件のトランザクション(送金手続き)あたりの平均データ量は約500バイト程度なので、手数料に換算すると5,000~50,000satoshi(8円~80円)に相当します。
仮想通貨取引所の口座からコインを出金する際に取引所が手数料を負担してくれるので手数料を気にする必要がありません。ところが自分のウォレットからコイン送金する場合には、全く同じ金額でも毎回手数料が違います。

送金金額ではなく取引手数料が高いほど早く承認される

手数料とデータ量

マイナーは、1バイトあたりの送金手数料が高い案件を優先してブロックチェーンに“記帳”します。ブロックには約10分の間に取引されたトランザクション(取引の記録)が格納され、1個のブロックに格納できるデータ量の上限は1MB(2017年5月現在)と決められています。全部のトランザクションのデータ量が1MBに収まれば問題ありませんが、取引件数が多いと容量を超えてしまうケースが発生します。
1つのブロック内に全ての送金記録を格納できない場合には、マイナーはデータあたりの送金手数料が高い取引を優先的に処理するので、手数料が少ない取引は次回以降に後回しにされてしまいます。このため、取引手数料を少なく指定して取引を行うと、承認されるまでに時間がかかる場合があります。
海外のビットコイン関連のインターネット記事によれば、2017年3月以降は1ブロックのデータサイズが恒常的に約1MBに達するようになり、承認されずに後回しにされる取引が増えていることが書かれていました。以前は送金手数料を節約しても数十分~数時間程度遅れて承認されていましたが、2017年春以降は承認されるまでに数日~1週間もかかってしまう状況が続いています。
ただし、ビットコインは後回しにされた取引も時間が経つにつれて承認される優先順位が高くなるようなルールがあるので、手数料が少なくてもいつまでも処理が後回しにされ続けるような事はありません。